Python仕事術

Python よく使う組み込み関数

よく使う組み込み関数をまとめました。

pythonの組み込み関数は多くありますが、すべて覚えるのは難しいです。そこで、よく使いそうな組み込み関数とその引数をリスト化しました。ど忘れしたときや用途に合った組み込み関数を探したいときに活用ください。

組み込み関数とは

Pythonプログラムの中で、インポートや定義なしに利用できる関数を言います。Pythonの公式サイトによるとPython 3.10.4 では71個の組み込み関数があるようです。その中でよく使いそうな組み込み関数をまとめました。

よく使う組み込み関数

No 組み込み関数
(赤字は参考コード有)
内容 引数
1 abs() 引数内の数の絶対値を返す abs(数値)
2 all() 引数内の全ての要素が真ならば (または引数内が空ならば) True  all(判定に使う要素)
3 any() 引数内のいずれかの要素が真ならば True を 引数内が空ならば False any(判定に使う要素)
4 not any() 引数内の全ての要素が偽ならば (もしくは引数内が空ならば) True  not any(判定に使う要素)
5 bin() 引数に指定した整数を2進数表現の文字列に変換 bin(整数)
6 oct() 引数に指定した整数を8進数表現の文字列に変換 oct(整数)
7 hex() 引数に指定した整数を16進数表現の文字列に変換 hex(整数)
8 bool() 引数に指定したオブジェクトが真( True )か偽( False )かを判定 bool(オブジェクト)
9 divmod() 2 つの数を引数とし、整数の割り算を行ったときの商とあまりと返す divmod(数値 , 数値)
10 eval() 文字列を、「式」として評価する eval(“式”,{グローバル},{ローカル})
11 input() 実行画面で文字を入力できるようにする関数 input(実行画面に出る文字(案内))
12 len() 引数に指定したオブジェクトの長さや要素数を取得 len(文字列やlist)
13 map() 第1引数に関数、第2引数に処理順を指定、まとめて関数を適用させる map(関数,処理順)
14 max() 引数の中で最大の要素を返す max(list)
15 min() 引数の中で最小の要素を返す min(list)
16 next() 引数の中で呼び出した要素の次の要素を取得 next(要素)
17 pow() べき乗を返す 第1引数を第2引数回かけた値を返す pow(数値,数値)
18 range() 引数に指定した開始数から終了数までの連続した数値を要素として持つ range(整数,整数,整数)
19 reversed() listなどの要素を逆順に取り出す reversed(listなどの要素)
20 round() 引数の値で数字を丸める round(数値,整数)
21 sort() 引数に指定したlistなどをソート 初期は昇順 引数reverse=Trueで降順 sort(listなど)
22 sorted() sort()と同様だが実行後、引数に指定したlistが更新される sorted(listなど)
23 sum() 要素の数値の合計を求める関数 sum(sum)
24 type() 引数内のデータ型を画面に表示 type(要素)
25 help() python組み込み関数などの使い方を教えてくれる help(調べたいオブジェクト)

組み込み関数の使用例

上の表で赤字になっている組み込み関数の使用例を下記に示します。

all( )

引数内の全ての要素が真ならば (または引数内が空ならば) True になります。引数には判定に使う要素を数値、文字、文字列で指定します。

Falseと判定される要素
・None、False、数値型における0,0.0,0j(複素数)、Decimal(0)、Fraction(0, 1)
・空の文字列、リストなど

Trueと判定される要素
・上記以外すべて

bool( )

引数に指定したオブジェクトが真( True )か偽( False )かを判定する。True、Falseの判定使用は上記の組み込み関数「all」と同じです。

eval( )

文字列を、「式」として評価する。文字列として読み込んだシステム関数が実行できる。

input( )

実行画面で文字を入力できるようにする関数。因数には入力待ちの時に実行画面に出る文字もしくは文字列を指定する

map( )

第1引数に関数、第2引数に処理順を指定することで、for文の時などにまとめて関数を適用させることができる。

下のサンプルプログラムは 「num」で指定した数値のlistを組み込み関数「ads」を使って絶対値にしています。