IC555とA4988モジュールで簡単にステッピングモーターを回す方法
別記事でタイマーIC555の動かし方について紹介しました。
今回は少し応用してIC555とAmazon等で販売しているA4988ステッピングモータードライバーモジュールを使って、安く簡単にステッピングモーターを回していきたいと思います。
また、他の記事でモータードライバーを自作して回す方法も紹介していますので興味のある方をご覧ください。
リンク(簡単にステッピングモーターを回す(モータードライバーを自作する))
- 使用物品
- A4988モジュールについて
- 回路図&写真
使用物品
No | 品名 | 備考 |
1 | IC555 | |
2 | 可変抵抗器(102) | 1KΩ |
3 | 可変抵抗器(503) | 50KΩ |
4 | セラミックコンデンサ(103) | 10nF |
5 | セラミックコンデンサ(104) | 0.1uF |
6 | A4988モータードライバーモジュール | amazon等で購入 |
7 | ステッピングモーター(2相バイポーラタイプ) | 3Dプリンタから拝借 |
8 | ステッピングモーターとブレットボード間の電線 | 自作 |
9 | 5V電源 | スマホ充電器でもOK |
10 | ブレットボード&ジャンパー線 |
A4988モジュールについて
amazonで検索するとA4988モジュールは複数の会社が作っているようです。しかし、ピンの配列は大きく変わることはなさそうです。数量、納期、価格から選んでいけばよいと思います。
A4988モジュールの各ピンの役割について解説していきます。
①EN
LOW にするとモジュールが動作し、HIGH にするとモジュールが動かなくなります。
特に接続しなくてもステッピングモーターを動かすことができました。おそらく内部にプルダウン抵抗があり、何も接続していないとLOWになるのだと思われます。
②~④MS1,MS2,MS3
ステッピングモーターの動きの滑らかさを調整する端子です。
MS1 | MS2 | MS3 | 動作モード |
L | L | L | Full Step |
H | L | L | Half Step |
L | H | L | Quarter Step |
H | H | L | Eighth Step |
H | H | H | Sixteenth Step |
特に接続しなくてもステッピングモーターを動かすことができました。おそらく内部にプルダウン抵抗があり、何も接続していないとLOWになるのだと思われます。
よって、MS1~MS3に何も接続しない場合はフルステップモードでステッピングモーターが動作します。
ステッピングモーターの動作モードについては別記事(簡単にステッピングモーターを回す(モータードライバーを自作する))で解説しています。
⑤RST
Reset端子になります。 LOW にするとモジュールがresetされます。
HIGHに接続していないとステッピングモーターの動作が不安定になります。次に紹介する「⑥SLP」につなげることで問題なく動かすことができました。
おそらく「⑥SLP」は内部にプルアップ抵抗があり、何も接続していないとHIGHになるのだと思われます。
⑥SLP
Sleep端子になります。 LOW にするとsleepモードとなりステッピングモーターの動作が止まり、省電力モードで待機状態になります。
特に接続しなくてもステッピングモーターを動かすことができました。おそらく内部にプルアップ抵抗があり、何も接続していないとHIGHになるのだと思われます。
⑦STEP
パルスを受け取る端子になります。パルスの間隔(周波数)でステッピングモーターの回転速度が変えられます。
⑧DIP
回転方向を設定する端子になります。 LOWにすると時計回り HIGHで反時計回りにステッピングモーターが回転します。
⑨GND
基板用のGND端子になります。
⑩VDD
基板用の電源端子になります。Amazonの商品説明によると定格電圧は3.6Vとのことです。
今回はステッピングモーターと共用の電源を使用したため5Vで駆動させましたが、問題なく動作しました。破損が気になる方は別途基板用の電源を用意しましょう。
⑪~⑭A1,A2,B1,B2
ステッピングモーターに接続する端子になります。
⑮GND
モーター用のGND端子になります。
⑯VMOT
モーター用の電源端子になります。
基板上の可変抵抗器
A4988モジュールの基板上( 丸で囲んでいる部分)に可変抵抗が付いています。この可変抵抗でステッピングモーターのトルクを設定できます。時計回りに回すとトルクが上がり消費電力も上がります。しかし、消費電力を上げすぎると壊れてしまうので注意が必要です。
回路図&写真
タイマーIC555の無安定モードで作った発振回路のパルスを A4988モジュールに入力することで簡単かつ安価にステッピングモーターを回すことができます。
IC555発振回路内の可変抵抗器(R2)を回すことでステッピングモーターの回転スピードを調整できます。