いたるところで抵抗は使われていますが、実際何のためにあるのか、わからないものもあると思います。今回は私も何のためにあるのかわからなかった抵抗の役割、プルダウン抵抗(プルアップ抵抗)について書いていきたいと思います。
- プルダウン抵抗(プルアップ抵抗)は必要?
- プルダウン抵抗とは
- プルアップ抵抗とは
- 抵抗値はどのくらい?
- まとめ
プルダウン抵抗(プルアップ抵抗)は必要?
スイッチを介して電圧のON・OFFをマイコンの入力ピンで読み取る回路を作るとします。
スイッチが押された時にはマイコンの入力ピンは電源5Vと繋がっているため、マイコンはONとなり、問題なく動作します。
しかし、スイッチが離された時にはどうでしょうか?
マイコンの入力ピンは電源と繋がっていないためONにはなっていません。かといって、GNDに繋がっているわけでもないのでOFFでもない。という中途半端な状態になります。
多くの場合は、電圧がないためマイコンの入力ピンはOFFとなりますが、ノイズなどの外的要因によって電圧が生じマイコンがONと認識してしまう可能性もあり、回路の動作が安定しない原因になります。
回路動作の安定のためにプルダウン抵抗(プルアップ抵抗)を設置します。
プルダウン抵抗とは
プルダウン抵抗とはGNDとマイコンの入力ピンを接続している抵抗です。
スイッチが離された時、マイコンの入力ピンはプルダウン抵抗を介してGNDに接続されているためOFF
スイッチが押された時、マイコンの入力ピンは電源と繋がるためON(この時、取り付けるプルダウン抵抗は抵抗値が大きいため、ほとんどGNDに電気は流れない。)
プルアップ抵抗とは
プルアップ抵抗とは電源とマイコンの入力ピンを接続している抵抗です。
スイッチが離されたとき、マイコンの入力ピンはプルアップ抵抗を介して電源に接続されているためON
スイッチが押された時、電気がGNDに流れてしまうためマイコンの入力ピン側に電気が流れずOFF(電気は抵抗が少ない方に多く流れます。マイコンは抵抗が大きいため、抵抗がないGND側に多く電気が流れます。)
抵抗値はどのくらい?
抵抗値が低すぎると・・
プルダウン抵抗、プルアップ抵抗ともに電源5VとGNDが何の負荷もなく繋がってしまうためショートしてしまいます。
抵抗値が高すぎると・・・
抵抗値が高い(というか絶縁体)空気を想像すればわかりやすいかもしれませんが、プルダウンの場合、入力ピンがGNDと繋がっていないような状態になります。
プルアップの場合、そもそも電源が流れない・・・
よって、極端に高すぎても低すぎてもダメということがわかります。使用する抵抗値としては1KΩ~100KΩが多いように思います。私は10KΩにすることが多いです。
まとめ
- プルダウン抵抗(プルアップ抵抗)は回路動作の安定のために設置する抵抗
- 使用する抵抗値としては1KΩ~100KΩが多い
- 私は10KΩを使用することが多い